沖縄の最大行事「お盆」

鉄瓶・錆び鉄

2016年08月09日 17:13



さて、本日8月9日は旧暦7月7日七夕です。ご存知この日はご先祖の眠るお墓を
清める日です。有る意味ではこの日からお盆が始まるとしても良いと思っています。
那覇の公設市場もこの頃からお盆の為の支度で賑やかになります。
戦前の市場では旧7月9日には。盆のお供え物の為に「9日市」が立ったようです。
旧7月13日(8月15日)は明るいうちに仏壇を拭き清め生け花や提灯果物を
飾り「ウンケー」お迎えの準備をします。
物の本によると大正時代の農村地域ではアダンの実・九年母・みょうが・サトウキビ
等が供えられたようです。那覇ではそれらに加えてスイカ・なしかずら(ミーガークーガー)
等が供えられ、サトウキビは長さを揃え三角形になるように束ね、赤紙を巻いたようです。
それとは別に二本の長いサトウキビを用意しこれを「グーサンウージ」と呼び、祖霊の杖
になるといいます。
夕方、門前にたいまつを燃やし「お迎え」(ウンケー)して「ウンケージューシー」
(しょうがの葉を刻んで入れた炊き込みご飯)とキュウリのナマシ(なます)を供える。



旧暦7月14,15日の朝はお粥かソーミンの汁に冬瓜を薄く切ってゴマを振ったナマシを添えて供えた
14日の昼は冷ソーミンをつくる。午後は祖先の霊が寺まいりに出かけるのでシソの葉と豆腐の
ンブシー・キュウリのナマシを仏壇に供えたという。
15日には団子に砂糖を溶かした蜜を掛け、サーターダーグー(砂糖団子)を造り、更に
しるむち(白もち)とサータームーチ(黒砂糖入もち)を15個ずつ鉢に供えた。
いよいよ15日の夜遅くにお送り「ウークイ」家族で線香をあげた後、大きな鉢に
仏壇の花やあの世のお金(ウチカビ)を燃やし



供え物の一部を門前にもっていき来年も来て頂けるようお祈りをする。
                 
               物の本とは「聞き書き沖縄の食事」尚 弘子編纂 

翌日の朝は各家々の門前にはその名残の燃えカスが残っている風景が、
お盆が終わった事を物語っています。
  ちなみに我が家は浄土真宗なので実にさっぱりとしたお盆です。

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