焼酎と泡盛

鉄瓶・錆び鉄

2016年06月18日 14:38

 黒糖焼酎をご存知の方は多いと思います。

時々、当店にご来店の本土の方で、「泡盛は黒砂糖で出来ているのですか?」と
お聞きに成られる方が居ます。勿論即座に「いいえ今はお米で出来ているのです」と
返事を致します。では黒糖焼酎は黒砂糖から出来ているのでしょうか?

半分は「そうです」でも半分は普通の焼酎の様に麹菌を利用して米や雑穀から
モロミを造り(ここまでを一次仕込)その後溶かした黒糖を加えて更に発酵させ
(二次仕込)蒸留すると「黒糖焼酎」となるのです。

泡盛と同じように(泡盛も税法上”焼酎”なのです)認められた地域のみ
表示が許されいるのが「黒糖焼酎」なのです。戦後しばらくは奄美もアメリカの
統治下に置かれていました、その頃は泡盛も造っていたようですが、1953年
奄美は祖国復帰をしてから、焼酎としての税法を受けられず高い税率で困っていたのですが
島の復興の為にこの地域で造られる黒糖酒に限って焼酎として認め「黒糖焼酎」
となったとの事です。

実は、奄美には中々手に入らない甲類の焼酎があるのです。
それは「ルリカケス」というブランドです。
今話題の島徳之島にある高岡酒造で造られています。
本格的なラム酒です。一般的にサトウキビから造られる酒は、ラム酒が定説ですが
「黒糖焼酎」はラム酒ではありません。
この「RURIKAKUSU」はラム酒なのです。


私は神奈川とのヨットの何回かの廻航時に、良く名瀬港に給油や食糧調達の為に帰港した折
かねがね聞き及んでいたこの酒を近くの酒屋で見つけ、一升瓶何本か購入し、
沖縄の友人やバーの知人に分けた事があります。
更に、沖縄でもこのラム酒が作られている事はご存じだと思います。
大東島の「グレイスラム」は最近話題になって良く知られていますが、
もっと古くからヘリオス酒造で「ヘリオスラム」が造られていたのです。


さて戦後小笠原も一次アメリカの統治下にありましたが、ものの本によると
明治時代からサトウキビを利用し発酵蒸留して焼酎に似た「糖酎」「泡盛」「蜜酒」
と呼ばれていた酒が造られていたとあります。

お酒の世界は深い~   知れば知るほど?

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