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2016年08月01日

オトーリについて


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宮古の友人に実にオトーリを廻すのが上手いのが居る。
ヨット仲間でもありプロのダイバーでもある。
もう18,7年前にある友人からガラスで創った角盃を頂いた。
今も店のカウンターの棚に置いてある。
オトーリについて
私の知る限りオトーリは最初の理解では単純に親交を確かめる為の飲み会の
一つのスタイルと思っていたがこのガラスの角盃に同封されていた
オトーリについての記述はその理解を改めたくれた。

それは、以下の通りである。

曰く
《おとーりについて》
宮古の祖先の残してくれた知恵として、代々の慣習、尊い行事として継承されてきたもので、
お祝いの主旨を、集った人々が理解し、
共に心から連帯の喜びを分かち合う儀式でありました。
「正しいおとーり(ウトウース)について」
人々が集い、酒の座が始まりますと オトーリを廻わす.(輿す)方が、
暗黙のうちに、自然に決まります。
この役日をされる方の条件は 「①人格者で・長老のうちに入り、②弁が立ち、
③酒に強い人です。この三条件を兼ね備えて、その席にカリーをつけられる方
(不幸のあった場合は辞退)が始めます。
(条件①)
始まりは当然挨拶ですが、この集まりの意義を、とうとうと立て板に水を流すがごとく
ユーモラスに忌語を使わず、ゲンをつけ、澱みなく、
弾みをつけて輿さなければなりませんから、
(条件②) 
弁が立つ方でなければなりません、酒を全く飲めない方や 少ししか歓めない方に回す場合は
無理強いせず、その方に代わって「ウトウース」役目の方がグッと飲み干し
「相手の飲み残しを次に絶対に回さない」という、ご法度{ルール)がありますから
(条件③) 
酒が強いことを求められます。祝いの座を一巡すると、
最後に飲み干した方はウトウースの係りの方になみなみと注ぎ、差し出します。
輿した方は、無事に巡って自分に届いたこと、挨拶と願いが叶った事について、
一同に心を込めて感謝の言葉を述べて「つづき」とします。
(つづきとは締め・終わりの意味を含み「トズミ」は忌み言葉として使いません)

昔は大原則があり、最も大事な守るべき事として、この祝いの座(サンギ)の儀式は
『一回限りとする。二度、三度とするような、不謹慎極まりないことはしない』としていた
「権威」あるものであったということです。 
受ける方には、感謝と敬虔な心で、願いを込めて呑んで廻しますが、
列から列に曲がる場合の曲がり角に座っている方は、特別に「角マース」といい、
橋渡しの酒をもう一度都合二度呑み干しますので、その座にはお酒に自信のある方が、
誇りをもって着座します。
オトーリについて

いま一つは次の様な意味があった。
嶽で祭祀の時に行われるオトーリは、現在広く行われているオトーリとは
全く質の違った物であった。祭祀の神役の前にひとりずつ進み出て、
祭器(高膳と角皿)注がれた御神酒を一人ずつ順番にアヤグ(祝詞)
を神役と共に詠い上げた後に飲み干すと言う形であった。
オトーリについて
三十年以上前の話に、ある時宮古の主だった方々が時の政府にお願い事しに
上京をした時、役目を果たしホッとしたのか銀座に繰り出しある店で宴を催した
何時もの通り「オトーリ」が始まり。ボーイに「ジョニ赤一本」と注文
「エ!ジョニ赤ですか」「出して」との流れで瞬く間に一本が空き
「もう一本」と何本かが空になったところで「幾らネ」となったが
皆さんの財布を足しても足りなくなり店に人質を置きホテルにお金を取りに行った。
まだまだジョニ赤が高価な時代の話である。
おまけにもう一つ
宮古の議会でオトーリの自粛決議が発議されたが、まとまらないので、
その晩宴席でオトーリを廻し根回しをしたと云う。

似たようなお酒にまつわる習慣や風習は全国各地に残っていると思う。



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Posted by 鉄瓶・錆び鉄 at 14:15│Comments(0)私のTUBUYAKI
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