2016年01月21日
私のチャンプルー考
当店で良くチャンプルーの話に成ります。
最近では、ホテルからハードリピーターのご夫婦のお客様の紹介があり、来店されました。
恐る恐る最初にゴーヤーチャンプルーを注文され、お出しし、暫くすると
「何ですかこれは!」「すみません、何か御座いましたでしょうか?」
「こんなゴーヤーチャンプル食べた事が無い」「え!どう云う事ですか」
「大変美味しくて、色も良く今まで食べていた物は何だったでしょう」
と云うようなやり取りの有ったお客様がいらっしゃいました。
これまでも、似たようなお話は良くあります。時にはレシピは?・料理方法は?等々
ゴーヤーは塩で揉むの?どうしてゴーヤーの色がこんなに緑なの?等々
当店ではポークやツーナ、豚肉は使いません。塩味で卵とゴーヤー、豆腐だけです。
最初にトーフを手で千切り良く炒めて別皿に移し、ゴーヤーをサッと炒めた後取って置いた
先のトーフと一緒に炒め味付けをし、最後に卵をまぶすだけです。ゴーヤーは塩揉みしません。
ほぼこの様な返事を致します。
さて、ここからが本題です「チャンプルー」とはどの様な料理なのでしょうか?

以下の文書は西原で料理教室を開いている「エスカル クッキングスタジオ」の安谷屋純一 氏
の新報に乗っていたコラムにこの様にに書かれています。チョット長いのですが最後まで読んでください。
「私は、教室では「ゴーヤーチャンプルー」は塩の塩梅で、素材の持ち味を生かしてシンプルに作ることを指導している。こだわれば、沖縄の塩に誠意を施したい。「チャンプルーの本質は、変わらないからいいのではなく、変える必要がないからいいのである」と、私は解釈している。友利知子先生の説によると、チャンプルーという料理は、豆腐と野菜を炒めたことを表す「混ぜる」という意味から伝えられています。因みにチャンプルーの語源は、様々な説があり、揚げたり炒めたりするときの擬音「チャーラ」からきているという説もありますが、簡単な御飯という意味の中国語「喰飯(シャポン)」や野菜と豆腐を炒めたお惣菜「炒腐児(チャオ・フ・アル)」や細かく切った豚肉や野菜を炒めてスープで煮た「雑砕(チャプスイ)」などの関わりがあるとする説が有力的です。
インドネシアには「ナシチャンプルー」という料理があり、訳すると混ぜるという意味のようです。それも、中国との交流なしには語れません。「琉球はちいさいな島国であるが、海によってつながっている」と交易立国を国是とした琉球王国時代から、朝鮮、ベトナム、マレーシア、タイ、ジャワ、スマトラまで交易船によって交流を盛んにして多彩な文化を吸収したのです。チャンプルーも多大な影響を受けるのも当然の理(ことわり)です。しかし、その歴史の課程において、誰もが食べられるようになったのは意外と浅く、一般的に認知されたのは昭和30年~50年代頃の高度成長期と共に大きな変化をもたらしたようです。
豆腐と野菜のシンプルな調理法から、アメリカ食文化の影響でベーコン、ハム、コンビーフ、ポークランチョンミートなどの肉の加工品が登場するようになり、結果としてボリュームが増え、必然的に栄養過多に至ったのです。長寿県沖縄が危惧され始めたのもその頃なのですと友利知子先生は警鐘しております。濃い味のポークランチョンミートやハムなどに頼らず、時には塩味だけのシンプルなチャンプルーにしてみませんか。野菜の味が生きたおいしさを実感できるでしょう。」
とこの様に書かれています。この分の中の赤文字の部分が重要です。
私は、チャンプルーという調理方法と混ぜるという動詞区別して
捉える必要があると考えています。
調理法に「和える」「ソテーする」「ミックスする」「混ぜ合わせる」等々表現は
色々ありますが、チャンプルーは明らかに豆腐を中心に炒める事なのです。
ある方のブログに以下の様な文書が有り、拝借しましたが、この中のチャンポンは単に
色々な食材を混ぜる・MIXするの意味で調理法では無いと考えます。
「昔マラッカ王国と交流が盛んであった琉球王国にマレー語・インドネシア語のcampurという言葉がそのまま伝わった。 同じ頃、マラッカ王国を襲ったポルトガル人が、campurという言葉を長崎に持ち込みチャンポンという言葉ができた。 豊臣秀吉の長崎からの朝鮮出兵でチャンポンという言葉が韓国語にまで広がった。(韓国語でもチャンポンと言うそうです)
昨日のコメントにもありましたチャンプルーーとタシヤーの違い・・・
【チャンプルー】とは・・・
簡単に言うと豆腐と野菜の炒め物を【チャンプルー】と言うそうです。
参考:沖縄調理師専門学校学科部長で琉球料理研究家の安次富順子さんは、
(1)東恩納寛惇氏の文章に「チャンプルーは『炒腐児』で、中国の総菜料理であった」と出ている。
この「腐」は豆腐を指すので、豆腐が入ったものと解釈していい
【タシヤー】とはご飯や素麺、デンプン質のものを炒めるときにタシヤーという。
【んぶしー】とは生野菜などの汁気(水気)の比較的多い素材に豆腐、豚肉を加えて味噌味で味付けする煮物のこと。
【いりちー】とはだしを用い煮汁を少なくして炒める調理法のこと。
参考資料:沖縄料理の調理法より」
昨今、沖縄の特徴的文化を「チャンプルー文化」と表現する事が有りますが
是はこれで、まじりあった文化として良い表現と思いますが、この事と
調理法の「チャンプルー」とは別の由来である事と考えています。
ですから「ソーメンチャンプルー」という調理・料理はおかしいのです。
正しくは、「ソーメンタシヤー」または「ソーミンブットゥルー」
の二通りの調理法が有るのです。
とはいっても、今やメジャーになった「ソーメンチャンプルー」を本来の物に戻せ
とは行かないのですが・・・・・・・・

尚当店のメニュー「ソーメンタシヤー」はままや風としてニュー麺風に
仕上げていますので、ここでいう正式な「タシヤー」ではありませんので悪しからず。・・・
最近では、ホテルからハードリピーターのご夫婦のお客様の紹介があり、来店されました。
恐る恐る最初にゴーヤーチャンプルーを注文され、お出しし、暫くすると
「何ですかこれは!」「すみません、何か御座いましたでしょうか?」
「こんなゴーヤーチャンプル食べた事が無い」「え!どう云う事ですか」
「大変美味しくて、色も良く今まで食べていた物は何だったでしょう」
と云うようなやり取りの有ったお客様がいらっしゃいました。
これまでも、似たようなお話は良くあります。時にはレシピは?・料理方法は?等々
ゴーヤーは塩で揉むの?どうしてゴーヤーの色がこんなに緑なの?等々
当店ではポークやツーナ、豚肉は使いません。塩味で卵とゴーヤー、豆腐だけです。
最初にトーフを手で千切り良く炒めて別皿に移し、ゴーヤーをサッと炒めた後取って置いた
先のトーフと一緒に炒め味付けをし、最後に卵をまぶすだけです。ゴーヤーは塩揉みしません。
ほぼこの様な返事を致します。
さて、ここからが本題です「チャンプルー」とはどの様な料理なのでしょうか?

以下の文書は西原で料理教室を開いている「エスカル クッキングスタジオ」の安谷屋純一 氏
の新報に乗っていたコラムにこの様にに書かれています。チョット長いのですが最後まで読んでください。
「私は、教室では「ゴーヤーチャンプルー」は塩の塩梅で、素材の持ち味を生かしてシンプルに作ることを指導している。こだわれば、沖縄の塩に誠意を施したい。「チャンプルーの本質は、変わらないからいいのではなく、変える必要がないからいいのである」と、私は解釈している。友利知子先生の説によると、チャンプルーという料理は、豆腐と野菜を炒めたことを表す「混ぜる」という意味から伝えられています。因みにチャンプルーの語源は、様々な説があり、揚げたり炒めたりするときの擬音「チャーラ」からきているという説もありますが、簡単な御飯という意味の中国語「喰飯(シャポン)」や野菜と豆腐を炒めたお惣菜「炒腐児(チャオ・フ・アル)」や細かく切った豚肉や野菜を炒めてスープで煮た「雑砕(チャプスイ)」などの関わりがあるとする説が有力的です。
インドネシアには「ナシチャンプルー」という料理があり、訳すると混ぜるという意味のようです。それも、中国との交流なしには語れません。「琉球はちいさいな島国であるが、海によってつながっている」と交易立国を国是とした琉球王国時代から、朝鮮、ベトナム、マレーシア、タイ、ジャワ、スマトラまで交易船によって交流を盛んにして多彩な文化を吸収したのです。チャンプルーも多大な影響を受けるのも当然の理(ことわり)です。しかし、その歴史の課程において、誰もが食べられるようになったのは意外と浅く、一般的に認知されたのは昭和30年~50年代頃の高度成長期と共に大きな変化をもたらしたようです。
豆腐と野菜のシンプルな調理法から、アメリカ食文化の影響でベーコン、ハム、コンビーフ、ポークランチョンミートなどの肉の加工品が登場するようになり、結果としてボリュームが増え、必然的に栄養過多に至ったのです。長寿県沖縄が危惧され始めたのもその頃なのですと友利知子先生は警鐘しております。濃い味のポークランチョンミートやハムなどに頼らず、時には塩味だけのシンプルなチャンプルーにしてみませんか。野菜の味が生きたおいしさを実感できるでしょう。」
とこの様に書かれています。この分の中の赤文字の部分が重要です。
私は、チャンプルーという調理方法と混ぜるという動詞区別して
捉える必要があると考えています。
調理法に「和える」「ソテーする」「ミックスする」「混ぜ合わせる」等々表現は
色々ありますが、チャンプルーは明らかに豆腐を中心に炒める事なのです。
ある方のブログに以下の様な文書が有り、拝借しましたが、この中のチャンポンは単に
色々な食材を混ぜる・MIXするの意味で調理法では無いと考えます。
「昔マラッカ王国と交流が盛んであった琉球王国にマレー語・インドネシア語のcampurという言葉がそのまま伝わった。 同じ頃、マラッカ王国を襲ったポルトガル人が、campurという言葉を長崎に持ち込みチャンポンという言葉ができた。 豊臣秀吉の長崎からの朝鮮出兵でチャンポンという言葉が韓国語にまで広がった。(韓国語でもチャンポンと言うそうです)
昨日のコメントにもありましたチャンプルーーとタシヤーの違い・・・
【チャンプルー】とは・・・
簡単に言うと豆腐と野菜の炒め物を【チャンプルー】と言うそうです。
参考:沖縄調理師専門学校学科部長で琉球料理研究家の安次富順子さんは、
(1)東恩納寛惇氏の文章に「チャンプルーは『炒腐児』で、中国の総菜料理であった」と出ている。
この「腐」は豆腐を指すので、豆腐が入ったものと解釈していい
【タシヤー】とはご飯や素麺、デンプン質のものを炒めるときにタシヤーという。
【んぶしー】とは生野菜などの汁気(水気)の比較的多い素材に豆腐、豚肉を加えて味噌味で味付けする煮物のこと。
【いりちー】とはだしを用い煮汁を少なくして炒める調理法のこと。
参考資料:沖縄料理の調理法より」
昨今、沖縄の特徴的文化を「チャンプルー文化」と表現する事が有りますが
是はこれで、まじりあった文化として良い表現と思いますが、この事と
調理法の「チャンプルー」とは別の由来である事と考えています。
ですから「ソーメンチャンプルー」という調理・料理はおかしいのです。
正しくは、「ソーメンタシヤー」または「ソーミンブットゥルー」
の二通りの調理法が有るのです。
とはいっても、今やメジャーになった「ソーメンチャンプルー」を本来の物に戻せ
とは行かないのですが・・・・・・・・
尚当店のメニュー「ソーメンタシヤー」はままや風としてニュー麺風に
仕上げていますので、ここでいう正式な「タシヤー」ではありませんので悪しからず。・・・
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Posted by 鉄瓶・錆び鉄 at 14:52│Comments(0)
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